日本皮膚科学会雑誌
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妊娠前の伝染性紅斑(Human parvovirus B19感染)により胎児死亡をきたしたと考えられた1例
森 聖新田 悠紀子安江 隆梅村 錩三大橋 勝
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1993 年 103 巻 13 号 p. 1783-

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抄録
28歳,女性.1992年3月に伝染性紅斑に罹患し,皮疹は約20日で消退した.その後妊娠し5月に妊娠2ヵ月と診断されたが,腹部超音波検査で胎児死亡が確認されたため,妊娠3ヵ月で娩出された.Human parvovirus B19(以下HPV B19と略す)につき検索した.血清抗体はELISA法でIgG抗体,IgM抗体ともに陽性,polymerase chain reaction 法(以下PCR法と略す)により,血清中にHPV B19 DNAが検出された.更に胎盤についてもin situ hybridizationを用いて検索し,陽性所見が認められた.以上より,HPV B19感染による胎児死亡と考え,HPV B19と妊娠につき考察した.本症例のような妊娠前の感染による児の異常は知られておらず,極めてまれな症例と思われる.
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© 1993 日本皮膚科学会
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