日本皮膚科学会雑誌
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血小板血症を伴った肢端紅痛症―特に血小板固有蛋白の変動について―
近兼 健一朗高橋 洋文石橋 明
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1993 年 103 巻 8 号 p. 1091-

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抄録
本態性血小板血症を伴う肢端紅痛症の45歳の男性例を報告した.左足の母趾の末梢動脈の閉塞を伴っており,温熱負荷試験では,左足の疼痛が増強し,皮膚温も上昇した.臨床的にはシロスタゾール,アスピリンの内服が奏効した.悪化時は血小板固有蛋白のPF-4,β-TG値が著明に増加し,臨床症状の改善と共に低下したものの,なお高値に留まり,正常化には血小板数の減少が必要であった.
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© 1993 日本皮膚科学会
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