日本皮膚科学会雑誌
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蛍光灯型紫外線光源(SunlampおよびBlack light)の光物理学的特性
堀尾 武宮内 洋子山脇 光夫吉村 美樹佐々木 浩子
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1995 年 105 巻 14 号 p. 1845-

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抄録

皮膚科学の分野で最も使用する頻度が高い人工紫外線光源は蛍光灯型のblack lightとsunlampである.これらの光源を装着した市販の医療用紫外線装置(M. DMR-100形)の光物理学的特性を検討した.過去の記載とは異なり,点灯後に照射率が安定するまでに20分を要した.紫外線照射には照射野の中心部を使用すべきであるが,中心より半径15cm以内であればほぼ均一な照射が得られる.UVAは厚さ5mmの板ガラスにより透過性が70%に減弱し,UVBはほぼ完全に遮断された.蛍光灯型紫外線光源は,照射率が不安定で変動しやすいため,照射量を照射時間で代用するのは好ましくない.また,実験的な目的で使用する場合は,そのたびに照射率を測定すべきである.紫外線強度計は,定期的に較正して正しく使用しなければならない.

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© 1995 日本皮膚科学会
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