日本皮膚科学会雑誌
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再発性多発性軟骨炎患者の軟骨成分に対する自己抗体の検索
藤本 典宏種田 明生多島 新吾石橋 明
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1999 年 109 巻 2 号 p. 135-

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抄録

再発性多発性軟骨炎(Relapsing polychondritis)は一般にⅡ型コラーゲンに対する自己抗体が原因と考えられている.固相サンドイッチELISA法を用いてⅡ型コラーゲンだけでなく,耳,鼻軟骨構成タンパクであるエラスチン,cartilage oligomeric matrix protein(COMP),フィブリリン-1に対する自己抗体の有無を検討した.患者10例中3例でⅡ型コラーゲンに対する抗体が認められた.Ⅱ型コラーゲンに陰性の患者血清のうち,1例でトロポエラスチンに陽性を示したが,COMPとフィブリリン-1に陽性を示すものは認められなかった.抗トロポエラスチン抗体と本疾患の病因との関係は現時点では不明であるが,Ⅱ型コラーゲン以外の軟骨成分に対する抗体が病因と関わっている可能性が示唆される.

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© 1999 日本皮膚科学会
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