日本皮膚科学会雑誌
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Hibernomaの1例―冬眠腫,褐色細胞腫―
岡島 加代子大原 國章
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2000 年 110 巻 11 号 p. 1729-

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抄録
45歳,女性.約10ヵ月前より右項部に皮下腫瘤が出現し,鶏卵大までに増大した.初診時,皮表に変化なく,皮膚と可動性の弾性軟の腫瘤を触知した,頸部CTでは,項部の筋層間に境界明瞭,fat densityの腫瘤が描出された.脂肪腫を疑い切除したところ,抽出検体は被膜を有し,分葉状,弾性軟,黄褐色調を呈していた.組織学的には三種の細胞で構成され,胞体が好酸性で泡沫状の細胞,顆粒状の胞体の細胞と成熟した脂肪細胞から成り,Hibernomaと診断した.
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© 2000 日本皮膚科学会
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