2002 年 112 巻 11 号 p. 1493-1499
私共は1996年から2001年の5年間に18例の落葉状天疱瘡患者に対してDDS内服療法を施行した.14例にDDSの有効性が認められ,4例ではその効果が不明であった.有効例14例のうち5例はDDS単独投与を行い,9例はDDS投与に比較的少量の経口ステロイドを併用した.DDSの重篤な副作用はなかった.DDS投与後新たに貧血を認めたのは9例,肝機能障害が出現したのは1例であった.貧血が出現した9例のうち,5例は治療せずに正常化し,4例もDDS投与は中断していない.落葉状天疱瘡の治療においてDDSは有効であると考えた.