日本皮膚科学会雑誌
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原著
接着剤除去液(主成分:キシレン)の自己注射により脂肪織壊死を生じた1例
近藤 章生, 赤坂 江美子, 田宮 紫穂, 梅澤 慶紀, 飯塚 万利子, 松山 孝, 小澤 明, 福永 有希, 水野 寛, 岩崎 泰政
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2003 年 113 巻 10 号 p. 1541-1544

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抄録
37歳男.自殺企図にて接着剤除去液(主成分:キシレン)を左肘部屈側に自己注射.数時間後より同部に,疼痛・腫脹が出現.局所安静,クーリングと補液にて加療を行った.経過中,キシレンによる中毒症状と考えられる肝機能障害と尿中メチル馬尿酸の軽度上昇を認めたが,約2週間で臨床症状とともにほぼ改善した.その後,転地のため他院で経過観察されていたが,約2カ月後より同部の症状が増悪,潰瘍化し,デブリードマンが施行された.術中および病理所見上,脂肪織の懐死が確認された.キシレンのような脂肪織に親和性の高い有機溶剤による脂肪織炎では,組織の変性も考慮し,直後のみならず長期の経過観察が必要であると思われた.
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© 2003 日本皮膚科学会
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