抄録
疥癬患者数把握の目的のため,東京都皮膚科医会と神奈川県皮膚科医会の会員にアンケート調査を行った.2001年の1年間に診察した疥癬患者について郵送で調査した.回収率は両会とも約44%であった.医師1人当たりの患者数は共に約8名,往診した医師は約20%であった.患者総数の約半数は院内感染であり,それらの施設での疥癬に対する対応が急がれる.また患者の約半数は70歳以上であった.治療薬ではクロタミトンを主とし,ムトーハップや硫黄なども使用されていた.しかし,γ-BHCと安息香酸ベンジルの使用では東京都と神奈川県では使用頻度に差がみられ,東京都では前者の使用が少なく,後者の使用が多かった.今回の調査は東京都と神奈川県のみの結果であるが,今後疥癬治療に役立つ広範な疫学調査が望まれる.