日本皮膚科学会雑誌
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原著
多剤にDLST陽性を示したアロプリノールによると思われるStevens-Johnson症候群
久保田 由美子中浦 淳中山 樹一郎
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ジャーナル 認証あり

2006 年 116 巻 6 号 p. 927-934

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抄録
37歳の男性.2004年1月,右腰部痛あり.尿管結石の診断にて14日よりウロカルン®,ブレシン®,ムコスタ®,ブチプロン®内服し軽快.19日,T. chol 305 mg/dl↑,TG 941 mg/dl↑を指摘されザイロリック®,コレバイン®,ベザリップ®を内服開始.2月1日,左上歯痛,38°C台の発熱,全身倦怠感,口唇腫脹,外陰部,掌蹠に紅斑出現.4日,手足が腫脹し歩行困難となり呼吸苦も出現.近医でステロイド点滴静注されるも呼吸困難増悪のため5日,当院転院後ステロイドパルス療法施行.8日よりプレドニゾロン(PSL)50 mg/日投与開始し,徐々に漸減.発熱は1週後,手足・外陰部の水疱は3週後,紅斑と口腔粘膜症状は1カ月後に軽快し,3月15日にPSL中止した.左足紅斑の生検では,表皮内に多数のnecrotic keratinocyteを認め,表皮下水疱を形成していた.皮疹軽快後(4月13日)施行したパッチテストはザイロリック®のみ陽性.薬剤によるリンパ球刺激試験(DLST)は発症後1年間に7回施行したがザイロリック®,コレバイン®,ベザリップ®,ブレシン®の4剤がすべて発症後6カ月まで陽性であった.経過中,マイコプラズマ抗体価の上昇がみられた.以上の結果よりパッチテストとDLSTがともに陽性を示したザイロリック®によるStevens-Johnson症候群と考えた.
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© 2006 日本皮膚科学会
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