2008 年 118 巻 9 号 p. 1719-1723
外陰部の乳房外Paget病で,びらんや腫瘤,局面を形成する主病巣と連続せずに,低色素斑を呈する小さな副病巣を有した症例を3例経験した.全ての例で,低色素斑部は手術時の迅速病理組織診断にて乳房外Paget病の病巣と診断され,同部を含めて完全切除できていることが術後の病理組織学的検討にて確認された.また低色素斑を呈した病巣はいずれも主病巣と連続性なく存在していることも確認された.乳房外Paget病の術前検討では,主病巣から離れた小さな低色素斑の存在する可能性に留意する必要があると考えた.