日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
Print ISSN : 0021-499X
ISSN-L : 0021-499X
原著
抗HHV-6 IgG抗体上昇を認めたテルビナフィン後発品によると考えられる薬疹の1例
増永 可奈溝手 政博杉山 晃子栗原 雄一国場 尚志
著者情報
ジャーナル 認証あり

2011 年 121 巻 1 号 p. 25-29

詳細
抄録

69歳男性.全身に紅斑が出現し,テルビナール®による薬疹が疑われ内服中止.薬剤中止後も皮疹遷延し当院紹介.顔面はびまん性潮紅を呈し,全身に播種状紅斑を認めた.初診時40倍であった抗HHV-6 IgG抗体価は,21日後には160倍と上昇を認めた.Drug-induced hypersensitivity syndrome(以下DIHS)原因薬剤は内服していなかったが,臨床経過,検査値はDIHSに酷似していた.近年,被疑薬がDIHS原因薬剤以外で,DIHSと酷似した経過を辿った報告も散見され,今後さらなる症例集積が必要であると考えられた.

著者関連情報
© 2011 日本皮膚科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top