2011 年 121 巻 1 号 p. 25-29
69歳男性.全身に紅斑が出現し,テルビナール®による薬疹が疑われ内服中止.薬剤中止後も皮疹遷延し当院紹介.顔面はびまん性潮紅を呈し,全身に播種状紅斑を認めた.初診時40倍であった抗HHV-6 IgG抗体価は,21日後には160倍と上昇を認めた.Drug-induced hypersensitivity syndrome(以下DIHS)原因薬剤は内服していなかったが,臨床経過,検査値はDIHSに酷似していた.近年,被疑薬がDIHS原因薬剤以外で,DIHSと酷似した経過を辿った報告も散見され,今後さらなる症例集積が必要であると考えられた.