抄録
Sweet病は,39°C台の発熱とともに,顔面・頸部・四肢に滲出性紅斑,結節を生じる疾患である.しばしば上気道感染に続発するほか,白血病,骨髄異形性症候群などの血液疾患,潰瘍性大腸炎などの炎症性疾患との合併例,悪性腫瘍,薬剤と関連する症例などが指摘されている.全身症状として関節炎,眼症状,血栓性静脈炎,中枢神経症状などがみられる.病理組織像は真皮上~中層に稠密な好中球の浸潤を呈する.治療として急性期に副腎皮質ステロイド内服療法やヨウ化カリウムが奏功する.また免疫抑制剤,コルヒチンなどの有効例が報告されている.