日本皮膚科学会雑誌
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122 巻 , 11 号
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皮膚科セミナリウム 第90回 蕁麻疹と紅斑疹
  • 秀 道広
    原稿種別: 皮膚科セミナリウム 第90回 蕁麻疹と紅斑疹
    2012 年 122 巻 11 号 p. 2627-2634
    発行日: 2012/10/20
    公開日: 2014/11/13
    ジャーナル 認証あり
    蕁麻疹にはいくつかの病型があり,各病型の特徴と病態を理解しておくことが大切である.多くの場合は皮膚マスト細胞の活性化とヒスタミンが重要な役割を果たし,抗ヒスタミン薬は蕁麻疹の薬物治療の基本薬であるが,一部の血管性浮腫ではブラジキニンが重要である.治療では当面の症状抑制と中期的なコントロールに加え,長期的には治癒を目指して蕁麻疹の重症度,時間経過を評価しながら効果と負担のバランスを図ることが大切である.
  • 中村 晃一郎
    原稿種別: 皮膚科セミナリウム 第90回 蕁麻疹と紅斑疹
    2012 年 122 巻 11 号 p. 2635-2638
    発行日: 2012/10/20
    公開日: 2014/11/13
    ジャーナル 認証あり
    Sweet病は,39°C台の発熱とともに,顔面・頸部・四肢に滲出性紅斑,結節を生じる疾患である.しばしば上気道感染に続発するほか,白血病,骨髄異形性症候群などの血液疾患,潰瘍性大腸炎などの炎症性疾患との合併例,悪性腫瘍,薬剤と関連する症例などが指摘されている.全身症状として関節炎,眼症状,血栓性静脈炎,中枢神経症状などがみられる.病理組織像は真皮上~中層に稠密な好中球の浸潤を呈する.治療として急性期に副腎皮質ステロイド内服療法やヨウ化カリウムが奏功する.また免疫抑制剤,コルヒチンなどの有効例が報告されている.
  • 大井 綱郎
    原稿種別: 皮膚科セミナリウム 第90回 蕁麻疹と紅斑疹
    2012 年 122 巻 11 号 p. 2639-2645
    発行日: 2012/10/20
    公開日: 2014/11/13
    ジャーナル 認証あり
    環状紅斑は,環状ないし連圏状紅斑を呈する紅斑症の総称であり,その分類についてはいまだ定まっていない.特徴的な臨床像から診断名がつくものや,基礎疾患・合併症などを伴うものなどがあることから,臨床的に全身疾患に伴うものと皮膚限局性のものに分けたり,膠原病に関係するもの,悪性腫瘍が合併するもの,感染症に伴うものなどに分ける考えがある.環状紅斑についてはこれまでの皮膚科セミナリウムでもまとめられているため,本稿では環状を呈する紅斑を診断するにあたっての要点を引用して診断の助けとしたい.また膠原病は他の診療科との関連があり,皮膚症状は早期に診断するために大切な所見であるため,自己免疫による環状紅斑についても言及した.
原著
  • 越後 岳士, 折戸 秀光, 濱口 儒人, 藤本 学, 竹原 和彦, 小林 顕, 橋本 隆
    原稿種別: 原著
    2012 年 122 巻 11 号 p. 2647-2654
    発行日: 2012/10/20
    公開日: 2014/11/13
    ジャーナル 認証あり
    症例1,65歳男.口腔・眼・咽喉頭粘膜症状があり,表皮側に反応するIgG/IgA抗基底膜部自己抗体を有し,ELISA法で抗BP180-NC16a抗体陽性.プレドニゾロン(PSL)内服とベタメタゾン吸入・点眼で改善.症例2,72歳女.口腔・眼・咽喉頭粘膜・皮膚症状があり,真皮側に反応するIgG抗基底膜部自己抗体を有した.PSL内服とシクロスポリン内用液含嗽で改善.症例3,74歳女.両眼結膜に双頭翼状片を認め癒着していた.PSL内服と羊膜移植術にて改善.粘膜類天疱瘡は自己免疫性水疱症の中でも極めて頻度が低く,病型も多彩で,対応抗原の同定が困難なことから早期の診断が難しいが,粘膜病変をみる際には念頭におく必要がある.
  • 鷲尾 健, 鬼木 俊太郎, 辻本 昌理子, 後藤 典子, 一角 直行, 川田 裕味子, 廣本 敦子, 山田 陽三, 永井 宏, 錦織 千佳子
    原稿種別: 原著
    2012 年 122 巻 11 号 p. 2655-2661
    発行日: 2012/10/20
    公開日: 2014/11/13
    ジャーナル 認証あり
    尋常性天疱瘡の治療は時に様々な困難に直面することがある.全身のステロイド投与を基本として,免疫抑制剤や血漿交換療法,ガンマグロブリン療法が用いられる.しかし重篤な副作用や合併症によっては上記の標準治療を継続出来ない場合がある.症例は37歳女性,2004年より口腔内に再発性の水疱形成を自覚し,当科初診となった.臨床症状と皮膚生検,さらに抗Dsg3抗体陽性より尋常性天疱瘡粘膜優位型と診断し,ステロイドとDDS内服で加療したが,症状が増悪するためDDSをミコフェノール酸モフェチル内服に変更した.一時小康状態となったが,その後再度増悪し抗Dsg1抗体も陽性となる粘膜皮膚型の病状を呈した.ミコフェノール酸モフェチルの内服に加えて血漿交換療法を施行したが症状は軽快しなかった.ステロイドパルス療法を行うと一旦は軽快を得るもののその後すぐに再燃を繰り返し,MRSA菌血症も合併したため治療法の変更を試みた.リツキシマブを計4回投与したところ,臨床症状及び抗デスモグレイン抗体価は速やかに改善した.その後約4年間経過観察し,抗体価は徐々に再上昇を認めるものの,臨床症状は以前よりも軽症に留まっている.リツキシマブによる治療効果は抗デスモグレイン抗体価を単に減少させるだけでなく,抗体のエピトープを変化させる等,別の作用機序も働いている可能性を考察した.
  • 安藤 典子, 青木 類, 原田 和俊, 川村 龍吉, 柴垣 直孝, 濱口 儒人, 藤本 学, 島田 眞路
    原稿種別: 原著
    2012 年 122 巻 11 号 p. 2663-2667
    発行日: 2012/10/20
    公開日: 2014/11/13
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    44歳,男性.2年前より,左上腕屈側6 cm大の淡い網状の紅斑,両頬部に5 cm大の褐色斑があり,CK値が上昇していた.皮膚筋炎を疑い皮膚および筋の生検術を施行したが診断にいたらず経過観察していた.半年後,CK値が再上昇し筋力低下と疼痛が出現し,針筋電図にて筋原生変化および筋生検にて筋の壊死像,再生像をみとめた.筋炎特異的自己抗体の一つである抗SRP抗体が陽性であり,病理組織像をふまえて抗SRP抗体陽性筋症と診断した.再度施行した左頬部および左上腕の皮膚生検にて膠原線維の膨化と増生があり,斑状モルフェアと診断した.抗SRP抗体は,これまで難治性の多発性筋炎の患者に陽性のことが多いとされてきた.しかし,最近抗SRP抗体陽性筋症の筋病理はリンパ球の細胞浸潤が乏しい壊死性ミオパチーが特徴であり,多発性筋炎とは異なる疾患概念として提唱されている.抗SRP抗体陽性筋症にモルフェアが合併することは稀であり,本稿では自験例の臨床経過に文献的考察を加え報告する.
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