日本皮膚科学会雑誌
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皮膚科セミナリウム 第92回 紫外線と皮膚
光老化
上出 良一
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2012 年 122 巻 14 号 p. 3717-3723

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抄録

光老化は紫外線による慢性皮膚障害で,加齢により生じる内因性あるいは自然老化とは異なる皮膚変化である.症状として露光部の色素沈着(日光黒子,光線性花弁状色素沈着),深い皺(表情筋による皺,項部菱形皮膚),頬部のたるみなどが見られる.機序はUVB,UVAにより角化細胞,線維芽細胞の細胞膜表面のEGF,IL-1,TNF-αなどの受容体が活性化され,細胞内のシグナル伝達系を介して転写因子AP-1を誘導し,matrixmetalloproteinase(MMP)の転写が亢進する.産生された蛋白分解酵素が真皮のコラーゲンやエラスチンを分解し,真皮は損傷を受ける.

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© 2012 日本皮膚科学会
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