日本皮膚科学会雑誌
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新・皮膚科セミナリウム 皮膚から診断する全身疾患
1.内臓病変を伴う皮膚症状
西岡 清
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2014 年 124 巻 5 号 p. 901-907

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抄録
皮膚は内臓状態を如実に表現する臓器として幅広く認識されている.しかし,皮膚科医自身,日常臨床の忙しさのため,その情報の十分な確認・情報提供が不足しがちである.内臓疾患を伴う皮膚症状は,内分泌異常や遺伝子異常など,同じ原因が作用して内臓障害と皮膚症状が引き起こしている場合と,腫瘍随伴性皮膚症状のように,腫瘍からのサイトカインや成長因子などの産生・活性化を通して皮膚症状を引き起こす場合とに大別される.多くの内臓病変が形成する皮膚症状は後者に属し,内臓病変による症状が出現するよりも早く皮膚に症状が出現し,内臓疾患の存在を検出できることが多いことから,皮膚科医による診療の重要性を示している.しかし,後者に属する皮膚症状の発症機序は,いまだ十分に解明されているとはいいがたい.今後,個々の症例の解析の蓄積によって,皮膚症状の発症機序が明らかにされることが期待される.本稿では,悪性腫瘍,糖尿病に伴う皮膚症状を例示し,遺伝子異常,内臓疾患と皮膚症状の関連についても解説した.
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© 2014 日本皮膚科学会
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