市販薬に含まれるベラドンナ総アルカロイドによる薬疹の1例

谷 冴香; 三木田 直哉; 古川 福実; 金澤 伸雄

doi:10.14924/dermatol.125.97

速報的小論文

市販薬に含まれるベラドンナ総アルカロイドによる薬疹の1例

谷冴香, 三木田直哉, 古川福実, 金澤伸雄

著者情報

キーワード: belladonna total alkaloids, atropine, drug eruption, over-the-counter medicine, urinary tract infection

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2015 年 125 巻 1 号 p. 97-100

DOI https://doi.org/10.14924/dermatol.125.97

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抄録

抗精神病薬や抗菌薬にて薬疹の既往がある57歳女性．市販の鼻炎薬Aを内服した翌日より全身に発熱を伴う発疹が出現した．抗ヒスタミン薬内服とステロイド外用開始後も症状は増悪し，顔面腫脹も出現した．尿と画像所見から尿路感染が疑われ，抗菌薬とステロイドの全身投与により皮疹，尿路所見ともに軽快した．薬剤リンパ球刺激試験とパッチテストにて鼻炎薬Aとその成分のベラドンナ総アルカロイドが陽性を示した．ベラドンナ総アルカロイドは各種市販薬に含まれるが，同様の報告はこれまでになく，注意が必要である．

責任著者(Corresponding author)

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