日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
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原著
DPP-4(dipeptidyl peptidase-4)阻害薬内服後に発症した水疱性類天疱瘡患者の臨床病型の検討
木村 徹子林 宏明山本 剛伸田中 了西江 渉藤本 亘
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2018 年 128 巻 12 号 p. 2645-2651

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抄録

当院にてDPP-4阻害薬(DPP-4i)の内服開始後から水疱性類天疱瘡(bullous pemphigoid, BP)を発症した患者13人を対象として臨床病型を検討した.平均年齢は76.3歳で,13人のうち10人はビルダグリプチン内服者であった.予後により,DPP-4i中止後経過良好群・DPP-4i中止後経過不良群・DPP-4i内服継続群の3群に分類した.経過良好群では皮疹は非炎症型で抗BP180NC16a抗体,抗全長BP180抗体は陰性~弱陽性であった.経過不良群の皮疹,抗体価は症例により様々であった.内服継続群では標準的な治療に抵抗する例は少なかった.

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© 2018 日本皮膚科学会
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