2018 年 128 巻 12 号 p. 2659-2663
8歳,男児.1年前に後頭部を打撲後に結節が出現.表面平滑で下床と可動性良好な25×23 mm大の半球状腫瘤.病理組織学的に真皮から皮下に紡錘形細胞が錯綜配列をとり,α-SMA,D2-40,Ki-67陽性,CD34陰性.Chromogenic in situ Hybridization法でUSP6遺伝子再構成を認め,結節性筋膜炎と診断.再発なし.近年,結節性筋膜炎に特異的なMYH9-USP6融合遺伝子が同定された.結節性筋膜炎を疑って病理組織のみで確定診断が困難な場合には,融合遺伝子検索が有用である.