日本皮膚科学会雑誌
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新・皮膚科セミナリウム アトピー性皮膚炎―病態のパズルはどこまで解けたか
3.アトピーに関わる2型自然リンパ球(ILC2)とIL-33
今井 康友
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2018 年 128 巻 2 号 p. 189-196

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抄録

2型自然リンパ球(ILC2)は,抗原刺激とは関係なくIL-33に直接反応してIL-5やIL-13などの2型サイトカインを産生する.アトピー性皮膚炎(AD)はIL-33が表皮で高発現する疾患である.この病態を再現した遺伝子改変マウスを作成したところ,ILC2の活性化を伴ったAD様の皮膚炎を自然発症し,続いてアトピー性角結膜炎も発症した.ヒトにおいても,ADの皮疹部やアレルギー性眼疾患ではILC2の増加が報告されている.

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© 2018 日本皮膚科学会
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