2019 年 129 巻 12 号 p. 2525-2532
両親はインド人で従妹婚.第2児と第4児にそれぞれ日齢3日と日齢1日から全身に水疱とびらんが出現.病理検査で表皮下に水疱を認め,免疫染色でlaminin332が完全消失し,重症汎発性接合部型表皮水疱症と診断した.外用処置や抗生剤を投与したが,両児ともにそれぞれ生後1年3カ月と1年1カ月で死亡した.遺伝子検査では両児ともLAMB3遺伝子のp.Arg569*変異のホモ接合体であった.本変異はこれまで米国,インド,イギリスから報告がある.日本では本症の報告はこれまで15例あるが,本変異の報告はなかった.