日本皮膚科学会雑誌
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新・皮膚科セミナリウム 皮膚レーザー治療の常識,非常識
2.レーザートーニングの真実
葛西 健一郎
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2019 年 129 巻 8 号 p. 1627-1632

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抄録

肝斑に対するレーザートーニング(LT:低フルエンスQスイッチヤグレーザー治療)は,繰り返し治療続行中には色調軽減効果があるものの,長期予後を改善するエビデンスはない.また,LTの効果発現機序について総合的に説明した論文はない.さらに,LTを受けたことによって,肝斑増悪や難治性白斑形成といった合併症を発症した患者が一定数以上存在する.以上より,肝斑に対するLTは,その作用機序が科学的に説明され,予後を改善することが証明され,副作用を低減できるプロトコルが完成するまで,一般医療機関では施行しないことが望ましい.日頃から肝斑治療やレーザーに関与していない皮膚科医であっても,LT問題の真実を理解したうえで,患者や学会に対して適切な行動を取ることが望まれる.

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© 2019 日本皮膚科学会
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