日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
Print ISSN : 0021-499X
ISSN-L : 0021-499X
原著
免疫グロブリン大量療法施行時に著明な血小板減少をきたした水疱性類天疱瘡の1例
臼田 千穂永井 晶代小林 束杉浦 一充
著者情報
ジャーナル 認証あり

2019 年 129 巻 8 号 p. 1633-1638

詳細
抄録

75歳,男性.水疱性類天疱瘡(BP)と診断しプレドニゾロン(PSL)60 mg/日で治療を開始した.しかし水疱の新生が続いたため,免疫グロブリン大量療法(IVIG)を施行したところ,皮膚状態は改善傾向となった.IVIG投与開始から数日後より血小板減少がみられたが,自然軽快した.その後再燃し,さらに3回のIVIGを実施し,同時に血小板輸血を行った2回目を除いて,実施する度に血小板減少をきたしたが,いずれも自然軽快した.IVIGによる血小板減少のリスクを念頭に置いて,実施前後で定期的な採血による確認が必要である.

著者関連情報
© 2019 日本皮膚科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top