2019 年 129 巻 8 号 p. 1633-1638
75歳,男性.水疱性類天疱瘡(BP)と診断しプレドニゾロン(PSL)60 mg/日で治療を開始した.しかし水疱の新生が続いたため,免疫グロブリン大量療法(IVIG)を施行したところ,皮膚状態は改善傾向となった.IVIG投与開始から数日後より血小板減少がみられたが,自然軽快した.その後再燃し,さらに3回のIVIGを実施し,同時に血小板輸血を行った2回目を除いて,実施する度に血小板減少をきたしたが,いずれも自然軽快した.IVIGによる血小板減少のリスクを念頭に置いて,実施前後で定期的な採血による確認が必要である.