2023 年 133 巻 2 号 p. 195-203
乳児血管腫(いちご状血管腫)に高い治療効果を示すプロプラノロールシロップが2016年に発売となった.従来「いずれ消えるから様子を見て良い」「大きくなったら治療を検討」と治療の機会が得られず瘢痕が残る症例が多かったが適切な時期に治療介入を行うことで良好な結果が得られやすくなった.治療経験者の早期判断が結果に大きく影響するため今後はDon't wait and seeを提唱したい.初療した医師の不作為により,患児の未来に醜形を残すようなことがあってはならない.