2024 年 134 巻 12 号 p. 2993-3000
本邦では古くから「皮膚は内臓の鏡」と言われ,全身疾患や癌と皮膚病変との関連が経験的に知られており,「デルマドローム」とよばれる概念が普及している.デルマドロームから全身疾患の早期発見につながることもあり,皮膚科医の役割は大きい.
本邦では,生涯で2人に1人が癌に罹患し4人に1人が癌で死亡する高齢化社会であり,デルマドロームの知識は重要である.癌に伴うデルマドロームには,1)表皮増殖性病変,2)紅斑・紅皮症,3)自己免疫水疱症,4)膠原病,5)好中球関連皮膚疾患,6)遺伝性疾患,が報告されている.
本稿では,主に血液疾患以外の癌によるデルマドロームについて自験例を提示しつつ解説する.