2024 年 134 巻 13 号 p. 3305-3313
58歳男性.1カ月前より咽頭痛と下肢脱力感が出現.前鼻鏡検査で粘膜発赤と肉芽腫様構造,CTで両側上顎洞と篩骨洞に陰影と多発肺結節を指摘されPR3-ANCA陽性であった.当科初診3日前より両下肢に触知性紫斑が出現し,皮膚生検で真皮内に著明な血管壁のフィブリノイド壊死を伴う白血球破砕性血管炎を認めた.鼻粘膜生検で多核巨細胞を含む出血性壊死性肉芽腫性炎症を認め,多発血管炎性肉芽腫症と診断された.本邦における多発血管炎性肉芽腫症を集計し,皮疹と病理組織像およびANCAとの関連性について検討した.