日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
Print ISSN : 0021-499X
ISSN-L : 0021-499X
原著
本邦における結節性痒疹患者の潜在的治療ニーズの探索
室田 浩之有馬 和彦吉田 拓生藤田 浩之
著者情報
ジャーナル 認証あり

2024 年 134 巻 13 号 p. 3315-3330

詳細
抄録

結節性痒疹(Prurigo nodularis,以下PN)診療の潜在的治療ニーズを明らかにすべく,本邦皮膚科医とPN患者にアンケート調査を実施した.PNが人生および日常生活に与える影響として,多くの医師・患者が身体的症状を指摘した.精神的症状や日常活動制限については,患者は抽象的な質問よりも具体的な質問の場合に人生および日常生活に影響すると回答した割合が高く,医師ではその逆の傾向が見られた.医師は具体的な状況を想定した問診を行うことでPN患者の潜在的な治療ニーズを顕在化させ,患者と共に目指すべき治療ゴールを設定できる可能性がある.

著者関連情報
© 2024 日本皮膚科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top