2026 年 136 巻 4 号 p. 515-521
ブレオマイシン誘発性搔破皮膚炎の3例を報告した.男性1例,女性2例で,悪性腫瘍に対する化学療法中に発症した.2例は初診時に線状や帯状を呈する皮疹は目立たなかったが,数日で悪化し,線状・帯状の紅斑が明瞭となった.残りの1例は,ブレオマイシン初回投与後から背部に融合傾向を伴う紅斑と線状の紅斑が出現し,漸次悪化した.ブレオマイシンによる搔破皮膚炎は線状・帯状だけでなく斑状の紅斑が出現したり,皮疹出現時には軽症であっても,わずか数日のうちに拡大・増悪する症例があることを知っておく必要があると考える.