日本皮膚科学会雑誌
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皮膚疾患に於けるビタミンB2代謝について 第2篇 B2負荷並びに諸種薬物投与等に於ける血液B2量及び尿中B2排泄量
菅原 光雄
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1960 年 70 巻 2 号 p. 181-

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抄録

Ellinger(1946)がペニシリン投与による口内炎発生例を観察して以来,サルファ剤,各種抗生物質の長期間使用に因るB2欠乏乃至類似症状或いは血液B2量低下等に関する諸家の報告も極めて多数に上り,B2欠乏と化学療法剤,抗生物質との関係は甚だ注目されている.余は先に第1篇で各種皮膚疾患の血液各型B2量の測定を行うと共に,2,3臨床検査事項或いは治療効果とB2欠乏状態との関係について些か吟味を行つたが,B2欠乏症の診断上,B2負荷試験の重要な事は言を俟たない.よつて,今回は2,3皮膚疾患について負荷試験を行うと共に,皮膚科領域に於て常用されている抗生物質をはじめとする諸種治療剤の投与或いは紫外線照射前後に於ける血液及び尿B2量の消長につき検討を試みた.

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© 1960 日本皮膚科学会
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