1961 年 71 巻 2 号 p. 116-
前編では各種皮膚疾患患者の血清蛋白ヒキソース及びヘキソサミン量を測定したが,二,三の疾患をのぞいては疾患別の特色を求めることは無理な様であつた.その原因として一つには局所皮膚病相の如何即ち血清多糖類の起源として皮膚多糖類との関係が論じられると共に,他方では全身的影響とくに肝機能或は内分泌に左右される所が大きい為と考えられる.そこで本編では家兎に於いて漆実験的皮膚炎及びArthus現象を惹起せしめ,血清蛋白結合ヘキソース及びヘキソサミンの消長を観察すると共に,実験的肝障害及びACTH,コーチゾン投与による影響を検索した.