抄録
1947年Sulzberger et al.によつていわゆる汗潴溜症候群sweat retention syndromeの概念が提唱され,皮膚疾患病像と病巣局所の汗腺機能との関係が注目されるに至つたが未だその知見は少ない.先に教室の石田はHerrmann-Prose-Sulzberger氏法(以下H-P-S法と略す)を改良せる方法を用い健康人並びに各種皮膚疾患患者の汗腺機能の検索を上胸部中央の一定部位において施行し,一部疾患については病巣局所のそれについても触れているが,著者は今回同法により広く各種皮膚疾患患者の病巣部の発汗機能について検索し,対照として対稱健常部のそれと比較検討するとともに一部症例については治療前後における発汗状態の観察を試みたので以下にその成績を報告する.