日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
Print ISSN : 0021-499X
ISSN-L : 0021-499X
76 巻 , 8 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 山田 匡
    1966 年 76 巻 8 号 p. 419-
    発行日: 1966年
    公開日: 2014/08/28
    ジャーナル 認証あり
    1947年Sulzberger et al.によつていわゆる汗潴溜症候群sweat retention syndromeの概念が提唱され,皮膚疾患病像と病巣局所の汗腺機能との関係が注目されるに至つたが未だその知見は少ない.先に教室の石田はHerrmann-Prose-Sulzberger氏法(以下H-P-S法と略す)を改良せる方法を用い健康人並びに各種皮膚疾患患者の汗腺機能の検索を上胸部中央の一定部位において施行し,一部疾患については病巣局所のそれについても触れているが,著者は今回同法により広く各種皮膚疾患患者の病巣部の発汗機能について検索し,対照として対稱健常部のそれと比較検討するとともに一部症例については治療前後における発汗状態の観察を試みたので以下にその成績を報告する.
  • 山田 匡
    1966 年 76 巻 8 号 p. 430-
    発行日: 1966年
    公開日: 2014/08/28
    ジャーナル 認証あり
    従来,汗腺の分泌機能状態の組織化学的指標としてはグリコーゲンが唯一の物質とされており(湯山,Montagna et al.,Shelley et al.,Rothman,Cormia et al.,伊東ら),一般に明調細胞に多いといわれている.グリコーゲンは汗腺機能営為のエネルギー源とみなされているが,その消長に関して湯山はピロカルピン注射による発汗後微量となるか消失することを認め,腺細胞の活動中は消失し,休息後再現をみると報じ,Shelley et al.,Montagna,Cormia et al.も同様の見解を述べている.次に,汗腺において注目されることは各種酵素の存在であり,三浦(祐)は酸フォスファターゼ以外の殆んど全ての酵素活性をエクリン腺に認めており,Dobson et al.は非特異性エステラーゼ(以下非特エと略記)活性値がグリコーゲン消失時上昇することを報じている.また,教室菅原(亨)によれば顔面,腋窩及び四肢の汗腺細胞非特エ活性は他部のそれに比して強いが,Montagnaの指摘している暗調細胞の非特エが明調細胞のそれを上廻わるような所見は確認されず,各種皮膚疾患のうち汗潴溜症候群に属する疾患についてみれば,尋常性乾癬の非特エ活性は正常ないし軽度増強を示しており,Steigleder,Braun-Falcoの観察と一致する.また,尋常性魚鱗癬,,脂漏性湿疹,慢性湿疹等では健常のそれと大差なく,アトピー皮膚炎では活性低下を来たしている点で単に汗排泄機能のみならず分泌機能低下をも示唆する所見とされている.上述の如く酵素特に非特エ活性の消長も汗腺機能をある程度反映するものと考えられる.一方,核酸もまた細胞の蛋白合成,核分裂及び新陳代謝に重要役割を演ずることが知られているにも拘わらず汗腺細胞の核酸に関する報告は極めて少ないが,山辺,伊藤(勇)によれば表皮の角化,肥厚増殖或いは汗脂分泌等細胞機能の旺盛と考えられる部位では原形質RNA(リボ核酸)の増加と核DNA(デスオキシリボ核酸)減少の傾向が,また,細胞機能低下の窺われる部分では逆にRNAの減少,DNA増加がそれぞれ強いとされている.著者は汗腺機能検索の一端として汗腺細胞を組織化学的に検索しようとしたが,従来の組織化学的手法では量的関係或いは活性度の比較は概ね光学顕微鏡を通じて観察された染色度の強弱に基づいて行なわれるので客観性に欠けることが避けがたい.しかし近年Casperssonによつて創案された組織吸光スペクトル法または顕微分光測定法では未だその手法に改良の余地は残されているが,組織または細胞の物質をその占める場において半定量的に測定が可能であるので,二,三皮膚疾患における汗腺細胞核DNAの分布消長を本手法を用いて観察した.以下その成績について報告する.
  • 吉田 彦太郎, 伊藤 文利, 三浦 国輝, 松尾 久美子, 月野木 清徳, 荒田 次郎, 浅越 博雅, 中川 昌次郎
    1966 年 76 巻 8 号 p. 435-
    発行日: 1966年
    公開日: 2014/08/28
    ジャーナル 認証あり
    慢性膿皮症は比較的発生頻度が低く,組織学的興味にも乏しいためか,今日の皮膚科学においても未だ十分な検討を受けていない.加うるに分類の混乱,同義語の錯綜は甚しく,教科書の記載においても統一的見解は見いだし難い,従つて個々の疾患に対する概念の把握も著しく困難であり,ここに報告する壊疸性膿皮症(pyoderma gangrenosum)についても不明の点が極めて多い.今回われわれはたまたま経験した心,脈管障害を伴なう壊疸性膿皮症3例に基づいてその臨床像を明らかにし,病因論的考察を試み,本症の概念を確立せんと企てた.やや冗長の嫌いもあるが,本邦において未だ報告例も少なく,Zurhelle u. Kleinらのpyodermia chronica papillaris et exulcerans(以下P.c.p.e.)と混同して報告される傾向もあるので詳述することとした.
  • 佐藤 良夫, 加藤 吉策, 田中 宏
    1966 年 76 巻 8 号 p. 460-
    発行日: 1966年
    公開日: 2014/08/28
    ジャーナル 認証あり
    著者らはこれまでラットの毛嚢脂腺系について実験成績を発表してきた.第1報で正常対照ラットについて詳細に記載し,第2報ではまず脂欠食を与えたラットについて観察し,ついで二,三の飽和および不飽和脂肪酸を脂欠食に附加してその影響を検討した.今回は,飼料中の脂質としてラノリン,レシチンおよびオレイン酸を各々10%に含有する飼料を投与し,その影響について観察し,さらに以上3報の実験成績についての総括と考察を行なつた.
  • 宮崎 寛明, 清寺 真, 高木 靖信
    1966 年 76 巻 8 号 p. 462-
    発行日: 1966年
    公開日: 2014/08/28
    ジャーナル 認証あり
    白癬菌の角層への寄生のあり方,ないしはその栄養源については現在2つの考え方がある.1つは菌はケラチナーゼを分泌して,ケラチンを分解し,そこから栄養を摂りつつ,角質細胞を貫通して伸びて行くというものである.他は角層内の水溶性物質は充分菌の栄養源となり得るもので,従つて菌はケラチンを分解することなく伸長し,その機械的な力で角層を破壊するとするものである.従つてこの場合は菌は細胞間隙に沿つて伸長しても差支えないわけである.そこで自然の寄生状態では菌は角質細胞を貫いているのか,或いは細胞感隙に存在するのかが問題となるが,われわれはこれらの点について電顕的に観察を試みた.
  • 1966 年 76 巻 8 号 p. 463-
    発行日: 1966年
    公開日: 2014/08/28
    ジャーナル 認証あり
feedback
Top