日本皮膚科学会雑誌
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健常皮膚表在細菌叢の研究 第2編 皮表pHと葡萄球菌の動態に就て
中条 知孝
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1971 年 81 巻 6 号 p. 507-

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抄録

皮表pHの測定はMarchionini(1928)に始まり,彼はその研究を総括して“Sauremantel”なる言葉を提唱した.もつとも,その後皮表pHはMarchioniniの測定値よりは高いとされ,例えば,BlankはpH4.0~7.0の数値を挙げ,大多数は4.2~5.6の間にあると報じ,かつまたSauremantelの意義についても批判的な論調がふえて来た.著者は,第1編に記した皮膚表在ブドウ球菌と気象との関係を検索した実験の際,ブドウ球菌数の測定と同時に皮表pHを測定したので,両者の関係を検討し,あわせて同時に行なつたブドウ球菌の増殖とpHの関係の実験成績を下記する.

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© 1971 日本皮膚科学会
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