抄録
アミロイド苔癬と全身性アミロイド症,おのおの2例につき,皮疹部の電顕的観察を行ない,アミロイド細線維の存在を部位的に検討した.前者では,血管と関係なく,間葉系細胞にかこまれている.後者では,血管基底膜を中心に存在している.以上の事実より,アミロイド苔癬と全身性アミロイド症とは,紫斑の有無,全身所見の有無,予後の違いのみならず,アミロイド細線維の存在部位上でも差のある,異なった疾患であること,および両者の関係は,鞏皮症における汎発型と,限局型との関係に類似している.アミロイド細線維の存在部位での検討は,病理発生上のみならず,分類上にも有効なのではないかと考察した.