日本皮膚科学会雑誌
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Sunburnにおける線維素溶解現象について
土方 孝子
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1973 年 83 巻 8 号 p. 347-

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抄録
Sunburnのchemical mediatorについてはまだ不明の点が少なくない.著者はsunburnと局所皮膚の線維素溶解現象との関係をしらべた.ウサギ皮膚のsunburnの紅斑と浮腫との経過を数量的に表し,同時に局所皮膚の線維素溶解現象をしらべた.紅斑および浮腫は照射後2時間にピークをもつ山をえがくが,6~9時間に両者の上昇勾配が強かった.この現象にともなって局所の線維素溶解現象の強さが増強するのをみた.この際浮腫と線維素溶解現象とはtrans-4-aminomethyl-cyclohexane-carboxylic acid(以下t-AMCHAと略す)のin vivo投与により抑制されたが,紅斑には無効であった.またこの線維素溶解現象はin vitroでt-AMCHAおよびε-aminocaproic acidにより抑制された.この線溶現象の至適温度とpHとはそれぞれ37℃および7.4であった.これらの事実は観察した線溶現象の特長がいわゆる線溶系反応のそれに反しないことを示している.しかし,その同定にはなおいくつかの検討が必要である.さらにヒトのsunburn紅斑と浮腫とはともにt-AMCHAの内服により著しく抑制されることを認めた.以上のsunburnと線維素溶解現象との関係についての所見は文献上未だ報告をみない.
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© 1973 日本皮膚科学会
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