日本皮膚科学会雑誌
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Lupus Erythematosus の皮疹部の微細構造 -皮膚型と全身型の比較-(3)真皮毛細リンパ管
小川 喜美子
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1980 年 90 巻 12 号 p. 1071-

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抄録
エリテマトーデス(LE)の皮疹部の毛細リンパ管の変化を電顕的に検索し,以下の結果を得た.  (1)管腔は開大し,内皮細胞間接合の開大(openjunction)が高率にみられ,内皮細胞間の離間や内皮細胞の欠損によるリンパ管の連続性の途絶,内皮細胞と同質との離開,溶出物質の沈着等がみられ,間質とリンパ管腔との自由な交通が顕著である.また網状細管構造が内皮細胞内に認められた. (2)毛細リンパ管は,皮膚型(CLE)では真皮上層が主として障害される.全身型(SLE)では全層にわたるが,中下層の方に障害がやや強い.皮膚型と全身型では,後者の方が障害が強かった. (3)管腔および間質への惨出物質の沈着は,障害の強さとは相関しなかった. (4)網状細管構造の出現は,障害の少い部位に出現頻度が高かった.
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© 1980 日本皮膚科学会
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