日本皮膚科学会雑誌
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皮膚悪性リンパ腫の臨床病理組織学的研究 -予後因子を中心に-
兼子 耕
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1981 年 91 巻 14 号 p. 1817-

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抄録

皮膚病変を伴う悪性リンパ腫の80症例について,その初診時臨床所見(4項目),皮膚(8項目)及びリンパ節(2項目)病理組織所見に注目し,予後との関連を検討した.このうち,12項目23の因子が重要な予後因子として抽出され,これらの因子を組み合わせて総合的に判断すれば,初診時にも予後の推測が可能であることを示した.また,リンパ節所見は,予後因子として重要であると同時に,皮膚原発悪性リンパ腫の鑑別に大きな役割をもつことが明らかとなり,リンパ節生検の重要性が確認された.さらに,  Edelson らの提唱する CutaneousT-cell Lymphoma (C.T.C.L) という名称に関して若干の私見を述べた.

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© 1981 日本皮膚科学会
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