作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
実践報告
急性期脳卒中後の上肢麻痺に対する複合的な上肢集中練習の試み
─ケースシリーズ─
小渕 浩平竹林 崇堀内 博志村岡 尚中村 裕一
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キーワード: 脳卒中, 急性期, 上肢, CI療法, 手指
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2019 年 38 巻 2 号 p. 197-204

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抄録
急性期脳卒中患者5名に対し,実生活での非麻痺手の抑制を行わず,補助的手段を併用した上肢集中練習を1日2時間,平均3週間実施した.本研究では,麻痺手の機能と生活における使用の改善での有用性と安全性を検討した結果,集中練習が麻痺側上肢機能と実生活における麻痺手の使用頻度および質を有意に改善させることを確認した.加えて,急性期における集中練習介入期間中に有害事象は認めなかった.これらの結果は,急性期における短時間の集中練習のプロトコルが,意味のある方法である可能性を示唆した.しかしながら,急性期の集中練習の効果を実証するためには,今後,対照群をおいたランダム化比較試験による検証を行わなければならない.
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© 2019 一般社団法人日本作業療法士協会
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