日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
Print ISSN : 0021-499X
ISSN-L : 0021-499X
人足蹠より分離精製した角質細胞膜の性状について
広谷 哲也, 真鍋 求, 小川 秀興
著者情報
ジャーナル 認証あり

1981 年 91 巻 6 号 p. 677-

詳細
抄録
細切した人足蹠角層を,8M Urea・50mM Tris・HCl(pH 9.0) にて処理し,次いで Trypsin 消化後,蔗糖密度勾配法を用い内容の溶出した角質細胞膜画分を単離しか. これに超音波処理を行ったのち,さらに Trypsin 消化1時間,又は尿素抽出24時間を施行した.以上より得られた各膜画分について,形態学的,生化学的解析を行った.我々の手法下で最終的に精製された細胞膜は,三層構造を保ち,内膜は 150Å に肥厚した膜様構造として観察された.アミノ酸組成では half-cystine 値は94/1000, (Trypsin処理後),105/1000(Urea処理後)と従来の報告値の約2倍の高値を示し,また, £-(r-glutainyl)-lysine 結合の構成成分である Glutamic acid 値および Lysine 値もそれぞれ高値を示した.このアミノ酸分析値と組織化学的所見から,S猽 結合は角質膜細胞膜に大部分局在しその肥厚補強化に重要と思われた.
著者関連情報
© 1981 日本皮膚科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top