日本皮膚科学会雑誌
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接触過敏症の抑制機構に関する実験的研究 ―経口投与DNCBの体内分布―
武井 洋二
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1985 年 95 巻 6 号 p. 663-

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抄録
ハプテンの経口投与は接触過敏症のトレランスを誘導する最も効果的な方法の1つである.我々はその機序を解明する目的で,経口的に投与されたDNCBのモルモットの消化器内やリンパ系組織内分布を抗DNP抗体を用いた蛍光抗体法により観察した.その結果1.DNCBエタノール溶液を経口的に投与すると,1時間後には口唇から回腸までの消化管の粘膜上皮細胞や腸間膜リンパ節,パイエル板,脾,末梢血のリンパ様細胞にDNP基は分布した.2.腸間膜リンパ節では投与12,24時間後にも同程度のDNP基保有細胞(DNP細胞)が観察されたが,パイエル板,脾,末梢血においては12時間以後は殆んどみられなくなった.3.溶媒としてオリーブ油を用いた場合あるいはDNBSO3NaPBS溶液を同じく経口投与した場合には分布に差異がみられた.4.DNCBエタノール溶液を腹腔内注射した際のリンパ系組織内分布はDNCBエタノール溶液経口投与のそれと同様な結果が得られた.
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© 1985 日本皮膚科学会
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