日本皮膚科学会雑誌
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NCマウスの皮膚のアミロイド沈着について ―組織学的電顕的研究―
安藤 不二夫工藤 清孝浅井 淳平大橋 勝
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1985 年 95 巻 6 号 p. 655-

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抄録
NCマウスの加齢に伴って出現するアミロイドを組織学的,組織化学的,免疫組織化学的および超微形態学的に検討し以下の結果を得た.なお皮膚のアミロイドについては脾と腎のアミロイドと比較した.①NCマウスのアミロイド沈着は加齢に伴って皮膚,脾,腎に認められた.②皮膚へのアミロイド沈着は加齢とともに高率となり他臓器のアミロイド沈着に先行した.③このアミロイドはNCマウスの皮膚病変部ばかりではなく無疹部にも認められた.④皮膚のアミロイドは表皮直下の真皮乳頭層に沈着し,電顕による経時的観察により粗ル|な配列を示す細線維と微細顆粒状物質よりなる初期像から,細線維の緻密なフェルト状配列よりなるアミロイド島の形成への移行が認められた.⑤皮膚をはじめとし脾,腎に沈着したアミロイドは過マンガン酸カリ処理に対して抵抗性であった.⑥抗マウスAA抗体を用いた酵素抗体染色により皮膚のアミロイドは陰性であったが脾のアミロイドは陽性の所見を呈した.⑦抗ヒト・ケラチン抗体による酵素抗体染色で表皮内ケラチンは陽性であったが皮膚と脾のアミロイドは陰性の所見を呈した.⑧これらの所見から皮膚に沈着したアミロイドと脾のアミロイドとは同一物質でないことが強く示唆された.
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© 1985 日本皮膚科学会
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