全身性エリテマトーデス(SLE)患者において血清CPKが低値となる傾向があることに注目し,外来受診中の膠原病患者124例,SLE76例,Mixed connective tissue disease(MCTD)9例,亜急性エリテマトーデス(Subacute LE)8例,円板状エリテマトーデス(DLE)7例,全身性強皮症(PSS)24例,対照群としてステロイド剤投与中の水疱症患者23例(尋常性天疱瘡11例,水疱性類天疱瘡8例,落葉状天疱瘡2例,Senear-Usher症候群2例),健常人449人の血清CPK値を検討した.その結果,SLE患者においては有意に血清CPKは低値であり,SLEに特徴的なものであると考えた.又,SLE患者の臨床経過とCPK値についての検討を行ったところ,SLEの病勢と相関してCPK値が変動する症例が認められた.SLEにおけるCPK低値のメカニズムは現在のところ不明であるが,疾患特異性のあるものとしてここに報告した.