日本皮膚科学会雑誌
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Griseofulvinによる実験的プロトポルフィリン症の誘発―マウスの系による違いについて―
山下 和徳
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1988 年 98 巻 7 号 p. 677-

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抄録

0.5%griseofulvin(以下GF)含有飼料を与えることによってHR/De系およびHRS/J mutant系ヘアレスマウスの全動物にprotoporphyriaを誘発することができた.また,HRS/J mutant系の代謝異常の状態がHR/De系より著しい傾向がみられた.さらに0.1%GF濃度においてもHRS/J mutant系ではほとんどのマウスが異常を生じているにもかかわらず,HR/De系では一部の動物にのみ変化を生じていた.この結果から,HRS/J mutant系動物がポルフィリン体異常を生じやすいhigh responder動物であることか明らかとなった.

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© 1988 日本皮膚科学会
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