加速度計と発信器を収めたセンサー基盤を身体各部に装着し,そこから発信される信号の受信データを独自に作成したソフトウェアを用いて計算することで,投球中の肘・肩関節の角度を算出するシステムを作成した. 開発した本システムと3次元動作解析装置および従前から臨床で行われているフォームチェック方法との比較を行った. 本システムと高速カメラを用いたViconとの比較では,両者の相関係数は0.8であった.回帰直線の傾きは0.48であった. 従前からの投球フォームチェック法を正確に行うには検者の熟練を要するので,本システムのような定量評価ができる手法をスポーツ現場や日常診療に適用することが望ましい.今回は限定された範囲であるが野球肘に関わる一定のフォームチェック機能を果たすことができた. 今後システムの精度を上げる必要があるとともに,測定の範囲を下半身にも拡大することで,全身の運動パターンを観察できる可能性がある.