2011 年 32 巻 p. 19-27
有害紫外線から肌を守る衣服の開発は現在非常に大きな関心を呼んでいる.しかし,現在用いられているアパレル製品の殆どは肌への紫外線曝露を余り減少させていない.その為,野外スポーツウェアーにおいては,有効な身体防護性能と耐光性改善効果を有する紫外線カット材の開発が望まれている.ここでは,紫外線防護係数(UPF)の増大と染色布の高耐久化を目的として,色々な種類の紫外線カット材を合成し,その効果を市販品と比較検討した.その結果,ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としての効果を有するヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤が非常に高いUPFを発現し,同時に染色布の耐光性改善にも重要な効果を果たしていたため,2,2',4,4'-テトラヒドロキシ-5-ベンゾトリアゾリルベンゾフェノンを野外スポーツウェアーに対する有効な紫外線カット材として提案した.