デサントスポーツ科学
Online ISSN : 2758-4429
Print ISSN : 0285-5739
研究論文
遺伝的素因による生活習慣病リスクの増大に習慣的運動が及ぼす影響
家光 素行宮地 元彦村上 晴香真田 樹義田畑 泉
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2011 年 32 巻 p. 36-46

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抄録

本研究は,動脈硬化リスクに対するホモシステインの代謝酵素,5,10-methylene tetrahydrofolate reductase遺伝子(MTHFR:677C→T)やグレリン遺伝子(GHRL:214C→A)の多様性に体力レベルの違いが影響するかを横断的に検討した.男女763名を対象にMTHFRおよびGHRL遺伝子多型をTaqman法にて判定し,動脈硬化の指標として頸動脈βスティフネスを測定した.体力レベルは最大酸素摂取量を測定し,各年代・性別ごとの平均値を基準にHigh-FitとLow-Fitに分けた.MTHFR遺伝子のTT型は,High-Fit,Low-Fit群ともに有意に高い血中ホモシステイン濃度を示した.Low-Fit群においてMTHFR遺伝子のTT型の頸動脈βスティフネスはCCおよびCT型よりも有意に高値を示したが,High-Fit群では多型間に差が認められなかった.一方,GHRL遺伝子のAA型の総コレステロールおよびLDLコレステロール,中性脂肪はCCおよびCA型よりも有意に低値を示した.GHRL遺伝子多型および体力レベルにより頸動脈βスティフネスの差は認められなかった.これらの結果から,MTHFR遺伝子多型677C→Tによる動脈硬化リスクの多様性に体力レベルの違いが影響する可能性が示唆された.

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