2013 年 34 巻 p. 5-12
情報技術はあらゆる産業の設計と製造に影響を与えている.衣服産業も例外ではなく,現在では全ての衣服産業でアパレルCADを使っている.フィット性の高いそして着心地のよい衣服は永遠の課題である.衣服は人体を覆うものであるので,衣服の研究と人体形状の研究は表裏一体のものである.2次元の布を裁断し,縫合することで一応の衣服となり,人体に着用されて本来の3次元の衣服となる.このプロセスは「着装シミュレーション」によって予測することができる.動きを含めた着装シミュレーションは既に実現されているが,動く人体の3次元計測は今後の課題である.我々が衣服の立場から人体形状に興味を持つのは,人体表面の曲率,特にガウスの曲率である.この技術の完成により,もう1段階高いレベルの衣服設計が可能になると考えられる.