デサントスポーツ科学
Online ISSN : 2758-4429
Print ISSN : 0285-5739
研究論文
日本外傷データバンクを用いたスポーツ関連外傷の疫学データの推移と予後関連因子に関する研究
中尾 俊一郎廣瀬 智也中川 雄公片山 祐介北村 哲久
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 44 巻 p. 137-146

詳細
抄録

【背景】スポーツ関連外傷は,重大な疫学的問題である.本研究の目的は,本邦において,スポーツ関連外傷において小児と成人の違いなど疫学的特徴を評価し,予後関連因子を探索することである.【方法】日本外傷データバンク (JTDB) を用いて後方視的な解析を行った.2004年から2018年に入院したスポーツ関連外傷を対象とした.ロジスティック回帰分析を行い,院内死亡と関連する因子を探索した.【結果】対象患者5,828例を同定し,2,429例が小児,3,399例が成人であった.年齢の中央値は21歳で,83.8%が男性であった.小児で最も多い季節は4-6月 (30.6%) であり,成人で最も多い季節は1-3月 (37.5%) であった.院内死亡は1.2%で,多変量解析の結果,男性,頭頸部外傷,胸部外傷は院内死亡と有意に関連していた (aOR 4.11[95% CI 1.49-17.02],P=0.018; aOR 18.00[95% CI 10.06-33.92],P<0.001; aOR 4.18[95% CI 2.27-7.50],P<0.001).【結語】JTDBを用いてスポーツ外傷の疫学を分析した.男性,頭頸部外傷,胸部外傷は院内死亡と有意に関連していた.

著者関連情報
© 2023 公益財団法人 石本記念デサントスポーツ科学振興財団
前の記事 次の記事
feedback
Top