デサントスポーツ科学
Online ISSN : 2758-4429
Print ISSN : 0285-5739
研究論文
高頻度・伸張性収縮トレーニング負荷量の下限の検討
中村 雅俊野坂 和則
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2025 年 46 巻 p. 157-166

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抄録

我々はこれまで最大負荷を用いた高頻度 (週5回)・伸張性収縮トレーニングを行うことで筋力増加・筋肥大効果が生じることを明らかにしてきた.本研究ではこの知見を拡大し,最大下の負荷量,つまり全力2/3および1/3の負荷量を用いた場合での高頻度・伸張性収縮トレーニングの効果を明らかにすることを目的とした.対象は健常成人大学生36名を無作為に2/3の負荷量でトレーニングを行う2/3群,1/3の負荷量でトレーニングを行う1/3群,トレーニングを行わないコントロール群にそれぞれ12名ずつ群わけを行った.2/3群および1/3群はそれぞれの最大伸張性収縮筋力の2/3および1/3の負荷量のダンベルを用いて1日6回,週5回,4週間のトレーニングを実施した.コントロール群はトレーニングを行わなかった.4週間の介入期間の前後で肘関節屈曲筋力および筋厚を測定した.その結果,2/3群では筋力および筋厚の有意な増加が認められたが,1/3群およびコントロール群では有意な変化は認められなかった.2/3群の筋力増加および筋肥大効果は,先行研究における最大負荷を用いた群と同程度であったため,高頻度・伸張性収縮トレーニングでは最大筋力の2/3以上の負荷量を用いる必要があることが示唆された.

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© 公益財団法人 石本記念デサントスポーツ科学振興財団
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