デサントスポーツ科学
Online ISSN : 2758-4429
Print ISSN : 0285-5739
研究論文
加齢による運動時の昇圧応答メカニズムの解明:内臓血管応答に着目して
塩澤 華奈石田 浩司鍛島 秀明遠藤 雅子片山 敬章
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2025 年 46 巻 p. 69-77

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抄録

本研究では,軽強度の動的運動が腹部内臓領域の血流変化に及ぼす女性での加齢の影響を明らかにすることを目的とした.若齢女性10名 (20±2歳,平均値±標準偏差),高齢女性10名 (71±5歳) を対象に,動的膝伸展屈曲運動を30%予備心拍数の運動強度にて4分間行った.心拍数,動脈血圧,腹腔動脈の血流量を連続的に記録した.平均血圧は運動により若齢女性および高齢女性で上昇し,上昇の程度は若齢女性と比べて高齢女性で有意に高値を示した (若齢女性;+12.8±6.9,高齢女性;+27.2±10.3 mmHg,P<0.001).腹腔動脈の血流量は運動開始とともに両群で減少したが,その減少の程度に両群間で有意な差は認められなかった (若齢女性;-100.3±64.5,高齢女性;-84.7±68.9 mL/分,P=0.61).以上の結果から,女性においては,軽強度の動的運動時における腹部内臓領域の血流応答に与える加齢の影響は小さいことが示唆される.

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© 公益財団法人 石本記念デサントスポーツ科学振興財団
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