抄録
超高齢社会を迎える今、高齢者の健康維持のための取り組みが日々様々な分野で模索されている。筆者ら は半側空間無視という症例を対象にリハビリ訓練用ゲーム『たたけ!バンバン職人』を開発・検証し、病院で有 用となるインターフェイスや、より楽しく集中できるゲームデザインについて検討をおこなった。60 型電子黒 板を用い、利用者はゲーム画面中のオブジェクトを棒で叩き続けることで右から左へと移動させる仕様となって いる。共同研究機関にて検証実験を行い、訓練に対する積極性の向上と良好な回復結果が得られた。また、動的 要素を左側に集める等の半側空間無視患者に特有となるゲームデザインに関する知見を得ることができた。